--> やまんばたちの里 矢上
2015/02/9

矢上の昔話2~山姥のしゃもじ~

今回も山姥様に関係のあるお話です.矢

上では毎年7月(本来は旧暦6月17

日。現在、第3土曜日)に火舟祭りと

いう祭りを執り行っています。これの

起源は宮島の官舷祭にあり、官舷祭と

同じ日にちに行われています。実はも

うひとつ繋がりがあるのです。宮島の

おみやげといったらなんだと思います?

屋台によく置いてありますよね?正解

は『しゃもじ』です。どんな繋がりか

というと・・・昔々 小掛谷の奥にあ

る大石という家に『山姥のしゃもじ』

というものがあったそうだ。なんでも

米粒を3つほど入れた釜をこのしゃも

じで混ぜると、みるみるうちに釜いっ

ぱいにご飯が増えると言われていたそ

うで、ある時旅人がこの話を聞きつけ

「そんなバカな事があるか、わしが確

かめてやる」と一晩大石家に泊まるこ

とにしたそうだ。まずは手始めに自分

の持っているしゃもじで3粒だけご飯

粒を入れた釜をかき混ぜてみた。・・・

何も起こらない・・・次にその山姥の

しゃもじでかき混ぜてみた。すると混

ぜれば混ぜるほどご飯が増えていきあっ

という間に釜いっぱいになっていた。

旅人はとても驚き、「こんなもん見た

ことない、神のしゃもじだ」と言いそ

の噂がたちまち広がり一躍有名となっ

た。そしてこんなものをここに置いて

おくのは罰当たりだということになり

宮島神社へ納めることとなったそうで

す。今でもそのしゃもじは宮島の奥の

奥のほうに収められているそうです。

こんな繋がりが石見町と宮島にはあっ

たという昔話でした。

やまんば肖像画

宮島神社所蔵 山姥図

 

 

Posted by チームやまんば/グループ1